仕事や家事に追われているとき、子どもに「見て見て〜!」と何度も呼ばれて困ること、ありますよね。
わが家でも娘のゆず丸が毎日のように「見て見てー!」と元気にアピールしてきて、つい「あとでね」と言ってしまうことも…。
でもある日、ある方法を試したことで、ゆず丸が自分でぬいぐるみ遊びを楽しむようになったんです。
今日はその体験と、「見て見て〜」が少なくなる“見つめる子育て法”をご紹介します。
「見て見て〜」が止まらない理由
実は「見て見て〜」には2つの心理が隠れています。
- できたことを認めてほしい・褒めてほしい
- ママ・パパにもっとかまってほしい・安心したい
子どもは「自分の存在を見てもらう」ことで、安心感を得ています。
だからこそ、遊びの最中でもチラッと視線を合わせたり、うなずいたりするだけでも満たされることがあるんです。
わが家で試した「5分間の見つめる時間」
夕方、仕事の疲れがまだ体に残る中で、私は玄関のドアをそっと閉めた。
「ただいま」と言うと、リビングから小さな声が聞こえる。
「ママ、見て見てー!」
ゆず丸はぬいぐるみをぎゅっと抱えて、私に向かって満面の笑みを見せる。
正直なところ、その日はもう少しだけ自分の時間がほしくて、急いで家事を片付けたくて、つい「ごめんね、あとでね」と答えそうになった。
でも、その瞬間、私は手を止めた。先日読んだ一節が胸に残っていた——「1日5分でいい。子どもの視線の先を追ってみて」。
時計を見ると確かに5分くらいなら取れそうだ。スマホを裏返し、ソファに腰掛ける。ゆず丸は最初こそ「見て見て!」と小さなジャンプをしたけれど、私は何も言わずにその遊びを見つめた。
彼女の指先がぬいぐるみの耳をつまみ、目を細めて何か小さな劇を始める。私はただ、ゆず丸の視線の先を追った。目が合った瞬間、私は優しくうなずいた。「すごいね」と声を出すと、ゆず丸の胸がふっと緩んだのがわかった。
その夜、それまで頻繁にあった「ねぇねぇ、見て見て!」はいつもより少なかった。ゆず丸はぬいぐるみを相手に自分で物語を作り、時々私の方を見ては満足そうに笑っていた。
数週間続けてみると、驚くほど変化が現れた。私が帰宅しても、ゆず丸は以前のように何度も呼びかけることは減り、自分で遊びを発展させるようになった。もちろん寂しい夜もあるだろう。だけど「見てくれた」という安心感が、彼女の内側を満たしているのを私は感じる。
忙しい親だからこそできる、小さな投資。それは5分の「私はあなたを見ている」という時間。これが、ゆず丸にとっての小さな自信につながっていったのだと思う。
この2つを満たすために、短時間で“視線の受け止め”を行うことが有効です。
実践メソッド:1日5分の見つめる時間(手順)
Step 1:時間を決める(例:帰宅後の最初の5分)
スマホはしまい、子どもの真横ではなく少し離れて座って観察します。
Step 2:視線の先を追う(口出ししない)
子どもが何に集中しているかを静かに追い、目が合ったら笑顔やうなずきで承認します。
Step 3:短い言葉で承認する
「すごいね」「上手にできたね」など短めの褒め言葉で十分。
Step 4:遊びを促す道具を用意(ぬいぐるみ等)
子どもが一人で遊びやすい道具を置いておくと、見守りだけで自発遊びが続きます。
すぐできる応用と注意
- 忙しい日は「1日1回・5分」を目標にする
- 長時間見つめ続ける必要はない(逆に依存を生む恐れあり)
- 兄弟姉妹がいる場合は、それぞれ短時間ずつ
よくある質問(Q&A)
Q:毎日やらないと効果が出ませんか?
A:1日おきでも効果はありますが、継続が鍵です。まずは1週間続けてみましょう。
Q:スマホ片手でも大丈夫?
A:視線を遮るためできれば控えましょう。短時間なら画面をしまってOK。
まとめと次の一歩
「見て見て」は子どもの大切なサイン。5分の見つめる時間で安心感が育ち、自主性が伸びます。まずは今晩から1回試してみてください。

